経シスの独自のコアコンピテンシーとはなにか

はい、有言実行をしていきます。

 

経営   ← なんとなくわかる

システム ← なんとなくわかる

工学   ← なんとなくわかる

経営システム工学科←?????なんもわからん
 
はい、初めは僕もそうでした。
 
今回は経シス(現知能情報)のコアコンピテンシー*1について書いていきたいと思います。
 
英語ではこのようになっています。
Department of Industrial & Management Systems Engineering
今は知能情報工学科に名称変更をしていますね。
この学科名変更についてはまた別の機会で紹介したいと思います。*2
 
目次

まず、都市大の工学系の学科の定義

世田谷キャンパスは理系の学科しか存在していないのですが(2020年3月31日現在)

工学よりも理学に重きを置いている学科も存在しているのでこのように抽出してみました。

  • 機械工学科
  • 機械システム工学科
  • 電気電子通信工学科(旧電気電子工学科 + 旧情報通信工学科)
  • 医用工学科
  • 原子力安全工学科
  • 建築学
  • 都市工学科
  • 知能情報工学科(旧経営システム工学科)

だいたい学科名の中に”工学”が入っているのでわかりやすいですね。

基本的に世田谷キャンパスで考えた場合、以下の学科が工学系にあたると考えています。

全工学系の学科の中で経営システム工学科のダメダメなところ

  • 図面が書けない
これはこの学科に入った時から宿命づけられている致命的な欠点です。
 
機械系なら機械製図、電気系なら回路設計、建築系なら建物の設計が出来るといったようにクラシカルな工学系の学科では図面を書く能力が身につきます。
 
たとえば機械や電電の学生が書いた図面を海外の工場に持ってったらそのまま作ってくれます。
 
つまりこれらの学生はそこを卒業した学生としてのコアコンピテンシーの中に英語なんかよりも強力な世界共通語が入っていることになります。
 
工学系出身となるにも拘らず、製図ができない我々は、なにか新しい”もの”を”つくり”*3たいと思った時に
「じゃあ~作ってみれば~」とか言われた瞬間1人では何も出来ないのです。
 
工学部出身なのに世界共通語である図面が書けない半人前ということです。
 
辛うじて、『仕組み』の設計はできます。*4
モノの設計に携われるとしたらソフトなものは一人で作ることができます。プログラムを通じて動く何かを作ることは出来そうです。
 
でもロボットを作るのはきつい。誰かが作ったロボットを制御したり、ロボットを使ったサービスの仕組みづくりはできそうかもです。
 
数Ⅲ必須の工学系だけど製図もできないしモノの設計もできない。こいつらなにやってんのって感じですよね。
 
 そんな中で経シス生が持つことのできる強みって何でしょう。
 

全工学系の学科の中で経営システム工学科の圧倒的な強み(本学科のコアコンピテンシー

  1. 人を強烈に意識した知識体系を持っていること
    ・人間工学、認知工学
    ・経営、研究、開発、生産、物流、会計などの各種工学的視点からのマネジメント技術
  2. 曖昧な事実からモデリングする能力
    ・統計、シミュレーション

これらが自分の考えた強みなのではないかと考えます。

これらを使ってどのようなソリューションを出せるか1つずつ見ていきましょう。

 

たとえば、車の設計を行うときにアクセル、ブレーキ、クラッチなどのハンドル、ペダルが、どの位置で、どういう形状で、どういう風に動いたら、押しやすい、回しやすい、踏み間違えにくい、疲れにくい といったことに関して1.人間工学の観点から、答えを出すことができます。メータークラスターなどインタフェースについても人間の視野、行動特性などから考えてこの表示位置、表示内容、色ではドライバーに認識すらされていない場合が考えられるのでこのように設計しましょうなどの改善を促すことができます。
 
理系で企業会計が専門科目として入っているのはたぶんこの学科くらいらしいです(間違っていたら教えてください)。ですので資材調達・研究・開発・生産・品質・知財などの技術職として就いたとき、プロジェクトの策定などの意思決定の際、会計学的なお金の流れを考慮しながら部分最適ではなく全体最適を考えることができるのは強みと言えそうです。
 
ドアの地上高からの位置(サイドシル)を決めるとき、「通常の骨量と筋肉量・股関節の柔らかさを持っている人ならば鉛直に立つ状態に比べて約35度抵抗なく足が上がる」といったデータがあったときに、足の長さや胴体の長さは人それぞれ違いそうです。あの分布が出てきそうです。このような状況で、ほとんどの人を満足させるに、2.統計を利用して想定母集団の何割を満足させることのできる長さは危険率◇%で▽▽cm±○○cmなのでこの範囲で設定した方がいいですよという提案をすることができます。"”乗り降りしやすい”"というあいまいな事実を統計で説明できます。
 
このように一人じゃ何もできないけど、チームで何かをするときに自分が入った方が得しますよというような強みがあると僕は考えます。
 
 
まとめると
  • 人を相手にしないシステムは存在しない ⇒ 人と機械、システムの間には必ずインタフェースが存在する。
  • 人が存在するところには必ず何らかのマネジメントが必要(組織目標が存在するから) ⇒ マネジメント技術はどこでも使える。
  • 統計 ⇒ あらゆる意思決定の場で(まともなところは)必ず使用している。
人、マネジメント、統計は企業に入ってどこでも使えるといえそうです(こじつけ)。
 
いかがでしたか?以上、経営システム工学科さんの現在の彼氏は?学歴は?元カレとの関係は?についてまとめてみました。残念ながら名称が変更されてしまいましたが、また最新情報が入り次第追記していきたいと思います。
 
 

*1:所属するすべての人材に必要なコンピテンシー

*2:Wikipedia(2020/03/20現在)にまだ経営システム工学のカリキュラムを組んでいる大学として知能情報工学科が残っていたので、経営システム工学について書いていきたいと思います。

*3:ここではあえて、「ものつくり」と記載しています。ものづくり、モノづくりとの使い分けはまた他の機会で書ければと思います。

*4:そういうわけもあってか、近年の就職実績をみるとSEになる人が多いです。